ホームヘルパーの業務内容、なるために必要な資格・資質(2)

このページは、【ホームヘルパーの業務内容、なるために必要な資格・資質(1)】の続きです。(1)では業務内容についてお伝えしてきましたが、このページではヘルパーの給与や勤務形態、ホームヘルパーになるために必要な資格などについて、まとめています。

 

ホームヘルパーになるための資格・資質

 

ホームヘルパーの業務内容について知りたい方は、(1)をご覧ください。

 

 

ホームヘルパーの資格

ホームヘルパーとして働くための資格ですが、これは取り組む業務内容によって違ってきます。まず、生活援助については、資格は不要なので、無資格でも働くことができます。施設側も無資格者の採用に積極的です。

 

介護職員初任者研修の取得費用を肩代わりしてくれる施設もあるので、働きながら資格を取得出来るケースも少なくありません。

 

一方、身体介護については、介護職員初任者研修(旧・ホームヘルパー2級)、介護福祉士の資格が必要になります。無資格者の場合、まずは生活援助業務を担当しつつ、資格を取得次第、身体介護にも従事するというのが一般的です。

 

この場合、入社後から半年以内に資格を取得するなど、一定の条件が課せられることもあります。

 

介護関係の資格については、以上となりますが、補足すると、巡回型の場合、夜間帯は車での巡回が一般的となるため、普通自動車免許が要求されることが多いです。また、公共の交通機関が発達していない、地方の場合、時間帯を問わず、自動車免許は必須と考えたほうがいいです。

 

<補足1:介護職員初任者研修と難易度>
介護職員初任者研修は、130時間の講習を受講することで取得することが出来る資格です。
受講期間は1〜2ヶ月程度で、受講料はおおよそ3万円〜5万円程度になります。

一定期間、勤務を続けることを条件に、施設側が取得費用を負担してくれるケースが多いので、これから資格を取るという人は、こういった施設で働くのもアリです。こういった施設の場合、無資格・未経験者の採用に慣れているので、業務にもスムーズに入っていけます。

講習は、都道府県から指定を受けた事業所において受けることになります。一般的に介護サービスを展開している事業所が講習を行っている場合が多いです。なかには、講習終了後に同事業所で、そのまま採用してくれることもあるので、色々と調べてみてください。

 

<補足2:介護福祉士の受験資格>
介護福祉は国家資格となり、所定の試験に合格することで、資格を取得することが出来ますが、受験資格を得るには、介護職員初任者研修の資格を取得後、3年間の実務経験を積んだうえで、規定の講習を受ける必要があります。

もしくは、介護関係の短大や専門学校を卒業することでも、受験資格を得ることが出来ますが、いずれにしても、受験のハードルは高く、それだけに介護福祉士を取得した人材に対する評価は高いものとなります。

ただし、試験そのものは決して難しいものではありません。受験資格を得た人であれば、問題なくクリア出来るものなので、安心してください。

 

ホームヘルパーの勤務形態と給与

ホームヘルパーの勤務形態ですが、常勤型と登録型に分かれます。常勤型は、毎日決まった時間に事業所に出社、定められた勤務時間の中で、利用者宅へ訪問して介護サービスを行います。

 

一方、登録型の場合、所属先の事業所から利用者の住所と訪問時間、サービス内容に関する指示を受けたうえで、自宅から利用者宅に直行して、介護を行います。サービス終了後はヘルパーの自宅に直帰することになります。

 

次に、ホームヘルパーの給与ですが、正社員の場合、基本給が18万円、年収は手当や賞与などを含めて、260万円程度になるのが平均額となります。

 

260万円という数字を見ると、低いと思われるかもしれませんが、これには一つカラクリがあります。介護福祉士の受験資格を取得次第、資格を取る人が多いのですが、そうなると、職種としては、介護福祉士となります。

 

この段階になると、資格手当がアップしますし、勤務実績に合わせて基本給も上積みされるので、ホームヘルパー時代と比較すると、100万円以上、年収が上がっているケースが少なくありません。ヘルパーの仕事を続けていけば、将来的には給与増は見込めるので、安心してください。

 

なお、パートで働く場合には、時給の平均額はおおよそ950円です。登録型の場合、利用者宅へ向かう移動時間が勤務時間としてカウントされるケースと、そうでないケースに分かれます。

 

これは、事業所ごとに違ってくるのですが、トータルで考えると移動時間はバカにならないので、この点については、事前に必ず確認しておくようにしてください。

 

ホームヘルパーに必要な資質

利用者にとって、ホームヘルパーは身近な存在になります。時には家族以上に接する時間が多い存在にもなります。それだけに、関係性が良くないと、利用者にとってはストレス以外の何者でもありません。

 

これでは、介護を受けることで、かえって体調が悪くなってしまうかもしれないですし、サービスを断られてしまう可能性もあります。これは、ヘルパー側から観れば、働く機会を失ってしまうことになるので、そもそも仕事を続けることすら、出来なくなってしまいます。

 

ホームヘルパーという仕事に取り組むには、利用者との関係性を良好に保つだけのコミュニケーションスキルが重要ということです。

 

なお、コミュニケーションスキルとっても、会話をすれば良いというだけではありません。利用者が遠慮して言いたいことを言えないといったこともありますので、小さな異変にも気付くような観察眼も必要不可欠です。

 

また、あくまでも主体は利用者です。自分とは違う習慣やルールをもっていることは珍しくありませんが、利用者の生活習慣を尊重し、その家のルールを自分流に変えないように援助していく謙虚な心構えも大切です。