- ケアマネージャーは難しい資格なのに、せっかく求人を取得しても、働き口がない
- 勤務先が見つかったとしても、介護職よりも収入が落ちてしまうことがある・・・・
稀に、こういったことを書いているサイトが存在しますが、事実とは異なるというのが、当サイト管理人の意見です。確かに、地域によっては、求人が少ない可能性もあるのですが、そういった地域においても、今後は求人が増えていく可能性が大です。
なぜ、ケアマネージャーの求人は少ない地域が存在するのか?
なぜ、今後、求人数が増えると断言することが出来るのか?
ケアマネージャーの求人需要の傾向と、将来予測について、まとめてみますので、参考にしてください。結論からいえば、ケアマネージャーは十分に働き口がある職種なので、取得しておけば、武器となるのは確実です!
そもそもの話:ケアマネージャーは万能な資格ではない
ケアマネージャーの求人需要についてお話する前に、ケアマネージャーという資格について、理解しておくべきポイントがあるので、まずは、この点について触れさせて頂きます。
ケアマネージャーというのは、取得するための難易度が高い資格なので、この資格を持っていれば、介護の世界では何でも出来ると思われる方もいるかもしれませんが、決して、そんなことはありません。
ケアマネージャーというのは、利用者のニーズを把握して、その人に合った介護プランをまとめること、そのプランが適切に運用されるように管理することが主な役割です。介護という仕事をとりまとめるリーダーといった感じですね。
ですから、マネージャーと呼ばれているわけです。ケアマネージャーとしての役割を果たすには、介護の現場に精通していることはもちろんのこと、利用者・その家族、関係スタッフと適切に意思疎通が図れるだけのコミュニケーション能力、現場を指導するリーダーシップなども身につけていなければいけません。
また、ケアマネージャーは、介護保険を利用するために必要な書類の作成や申請手続きを行うことになるので、事務処理能力も必須です。また、介護保険が適用されるには、介護サービスの利用料を定められた限度額内におさめなければいけないので、数字にも強くなければいけません。
このように、かなり高度なスキル、専門知識が必要となるので、そういった意味では、ケアマネージャーというのは、介護の仕事のなかでも、上級職と言える存在です。実際、介護の現場で働く経験を5年積まなければ、ケアマネージャーにはなれません。
ただし、お気づきの方もいるかもしれませんが、ケアマネージャーというのは、全体をとりまとめる位置にいる人なので、介護自体を実際に行うわけではありません。ですから、介護スキルという点では、長年、ヘルパーや介護福祉士として働いている人には負けます。
そのため、介護スタッフとして働くとなった場合、ケアマネージャーだからといって、給料が良くなるといったことはありません。ケアマネージャーよりも、ヘルパーとしてずっと働いているという人のほうが、スキルが上なので、給与も上になります。
要は向き・不向きがあり、向いている仕事を選択しないと、給与は落ちるということです。ケマネージャー、ホームヘルパー、介護福祉士、社会福祉士、生活相談員、看護師、理学療法士、作業療法士など、様々な介護の資格が存在しますが、それぞれに得意とする分野があります。
様々な資格を持つスタッフが、お互いの持ち味を活かして、協力しあうことで、初めて成り立つのが、介護という世界です。この観点からすれば、介護の資格に上下はないということです。ケアマネージャーの求人需要を理解するうえでは、まず、この点を理解しておくことが重要です。
ケアマネージャーの働き口が少ない理由
ここまでの話を前提として、ケアマネージャーの求人が少ない地域が存在する理由について、説明しますが、これは決して難しい話ではありません。聞けば、ごく妥当なことです。
ケアマネージャーの主な勤務先というのは、居宅介護支援事業所、もしくは介護保険制度において認定された介護施設(介護保険事業所)となります。これらの施設には、ケアマネージャーの配置が義務づけられているためです。
一方、在宅介護支援センター、訪問介護サービス事業者、医療法人などが開設している訪問介護ステーションについては、ケアマネージャーの配置が義務づけられていません。そして、こういった施設においては、ケアマネージャーの採用に、それほど積極的ではありません。
ケアマネージャーは専門職なので、雇用しようとすると、ヘルパーに比べて人件費がかかること、介護サービス自体は、ヘルパーだけでも運営出来るので、敢えてケアマネージャーを採用しようとないからです。
そのため、居宅介護支援事業所が少ない地域だと、ケアマネージャーの求人は少数に留まるのが実情です。
ケアマネージャー求人需要の将来は?
ただし、冒頭でも触れたように、今後は、ケアマネージャーの求人需要が増えていく可能性があります。その理由は二つあります。
まずは、単純な理由ですが、施設の増加です。超高齢化社会を迎えた日本では、右肩上がりに高齢者が増えていくので、居宅介護支援事業所、介護保険の事業所も増えていくことは間違いなく、それに伴い、ケアマネージャーの求人需要が伸びるのも確実です。
なかには、過疎化が進むことで人口が減少、介護施設に対する需要も伸びないといった地域もあるかもしれませんが、これはかなり稀だと思います。今現在、ケアマネージャーの求人が少ない地域でも、今後は増えていくと考えて、まず間違いないでしょう。
また、ケアマネージャーというのは、良質な介護サービスを提供するうえで、欠かせない人材なので、今後、介護保険制度が改正され、配置義務が課されていない施設に対しても、今後はケアマネージャーの常駐が義務づけられる可能性がありますし、サービスを改善するために、自らケアマネージャーの採用に踏み切るという施設が出てくる可能性も考えられます。
繰り返しになりますが、ケアマネージャーというのは、求人が増えたからといって、すぐに増員出来るような職種ではありません。そのため、供給不足になる可能性が高く、取得要件を満たしている人は、今のうちに取得しておくことをオススメします。
現時点におけるケアマネージャーの転職戦略
将来においては、需要が伸びる可能性が高いということは分かった。でも、今はどうすればいいの?
もし、今現在、自分が探している地域において、求人が見つからないという場合、実践出来る対処策は二つです。一つは近隣の地域に範囲を広げてみるということ、もう一つはヘルパーの求人などでもいいので、とりあえず、介護施設の求人に応募してみて、面接の場において、自分はケアマネージャーとして働きたいという意思を積極的にアピールすることです。
そうすることで、もしかしたら、ケアマネージャーとしての仕事が新たに発生する可能性があります。例えば、居宅介護支援事業所が併設されている介護サービス事業所や介護施設が、登録するケアマネージャーを1人増やそうと考えるといったことです。
また、ケアマネージャーの有資格者を活用することで、新たな介護サービスを展開しようとする施設も出てくるかもしれません。
先ほども述べたように、社会全体に目を向けてみると、今後は介護保険制度を利用する人が増えることは間違いありません。介護保険制度を利用する人が増えれば、ケアマネージャーの必要性も高まるので、求人が出てくるのを待つだけでなく、是非、自分から可能性を模索してみてください。