ケアマネージャーの給与は少ないって、本当?

ケアマネージャーというのは、5年以上介護業界で働いた人間のみが、受験資格を得ることが出来る難易度の高い資格です。(保健・福祉・医療分野における国家資格を持っていることが条件であり、無資格者の場合、10年の実務経験が必須となります。)

 

ケアマネージャーの給与

 

そのため、ケアマネージャーには、資格手当が支給されることが多いのですが、数多く存在する介護職の中で、資格手当てが設定されているのは、介護福祉士とケアマネージャーぐらいです。

 

それだけ、高く評価されている資格でありながら、実際にケアマネージャーとして働き出してみると、ヘルパーの時代とあまり変わらない、もしくは減ったと感じる人が少なくありません。

 

なぜ、こういったことが起きてしまうのでしょうか?

 

最も大きな理由は、時間外手当や夜勤手当がなくなり、その分、給与が減ってしまうということです。ケアマネージャーというのは、日勤で働く仕事なので、基本的には夜勤はありません。また、ヘルパーのような現場スタッフほど、業務に追われるポジションでもないので、残業も少なくなります。

 

従って、こういった手当が少なくなり、結果的に実収入が減るというわけです。減収分をカバー出来るだけの資格手当が付けばいいのですが、そこまでの額にはならないというケースのほうが多く、そうなると、実質減ということになります。

 

(介護福祉士やケアマネージャーに対して、資格手当を設定していない事業所も少なくないので、こういった施設で勤務するとなると、さらに減収となります。)

 

ケアマネージャーは、ポジション的には重要な位置にありますが、給与形態自体は、他の介護職と、それほど大きな違いがないので、こういったことが起きることになります。

 

ただし、給与条件の設定は、事業者ごとに違います。ケアマネージャーの業務内容を重視して、資格手当を高めに設定している施設も存在します。稀ではありますが、月額10万円近い手当を支給している施設もあります。

 

基本給と合わせると、月額の給与は30万円を超えるので、賞与と合わせると、年収500万円以上と、給与水準が低い介護業界の中では、かなり厚遇された数字となります。少数ながらも、こういった施設が存在するのも事実です。

 

ケアマネージャーに対する評価というのは、事業所ごとに大きく違うので、ケアマネージャーの存在を重視している事業所を見極めて転職することが、収入を維持すること、もしくはアップすることにつながります。

 

ケアマネージャーの転職する際には、業務量もチェック

ケアマネージャーの仕事量というのは、他の介護職と比較すると、少ない部類に入りますが、利用者次第という側面があります。重度の肢体不自由、もしくは精神障害を持つ利用者に対しては、綿密な介護プランをまとめる必要が出てくるので、ケアマネージャーとしての業務量は増えます。

 

当然、仕事量が多い施設、業務の難易度が高い施設ほど、給与条件は高くなりますが、高収入だからといって、恵まれているというわけではありません。仕事量を考えると、決して満足出来る収入ではないということも、十分にあり得ます。

 

そのため、転職先を選ぶ時には、給与という数字だけで判断するのではなく、業務内容・業務量や勤務スケジュール、休暇日数なども考慮して決めるようにしてください。