デイサービス事業所、サービス付高齢者向け住宅、グループホーム、有料老人ホームなど、様々な介護施設を運営しているニチイ学館。介護保険申請代行サービス、訪問介護サービス、ケアプラン作成サービス等、様々な事業を多角展開する大手介護事業者です。
医療事務教育から始まった会社でしたが、介護の需要が高まった近年、訪問介護サービスからスタートして、施設介護サービスへと事業を拡大しています。
そのため、訪問介護サービスなどの居宅サービスについては、全国に拠点を設けてありますが、通所型・入所型の介護施設については、まだ数が少なく、既存施設の買収、新規施設の開設を積極的に進めています。
ニチイ学館の中途採用求人について
ニチイ学館は人材採用に積極的な会社であり、中途に関しても、ヘルパー、介護福祉士、看護師、サービス提供責任者、生活相談員等、様々な職種において、大々的に募集をかけています。
公式サイト内の採用情報ページにおいて、現在、募集中の求人内容について確認することが出来るので、興味がある人はチェックしてみてください。気になる求人が見つかったら、採用情報ページから直接応募することが可能です。
http://www.nichiigakkan.co.jp/recruit/index.html
また、全国各地で開催されている就業相談会や拠点見学会の情報もチェック出来るので、興味があれば、ぜひ申し込んでみてください。(当然、参加費用は無料です。)
応募条件については、全職種において、必要とする資格が設定されていますが、ニチイ学館の講座を受講して、資格を取得することを前提に、無資格・未経験者でも応募することが出来ます。
この場合、資格を取得した後に働き始めるか、パートや契約社員として働きながら、資格取得を進めて、取得次第、正社員に移行するかのいずれかとなります。(フルタイム勤務を希望しない場合、パートのまま働き続けることも可能です。)
なお、介護関連の資格とは別にして、訪問介護サービスの場合、仕事がら、普通自動車免許が必要となるので、持っていない場合には、事前に問い合わせるようにしてください。
ニチイ学館の社員年収・給与制度について
給与については、大手だけあって業界のなかでは上位に位置する水準となっていますが、大手のなかでは、ほぼ標準的、他の介護業者と比較しても、大きな差はありません。
ただ、ニチイ学館の特徴として、基本給が他社よりも低く設定されています。その分、様々な手当てによって、月給が平均的な給与額になるといった給与体系となっています。
月収に含まれる手当としては、職務手当、資格手当、家族手当、住宅手当、通勤手当、時間外勤務手当、夜勤手当などです。具体的な年収例を幾つか記載しておきますので、参考にしてください。
- 24歳 介護ヘルパー 年収220万円
- 27歳 介護ヘルパー 年収230万円
- 43歳 介護ヘルパー 年収300万円
- 26歳 介護福祉士 年収380万円
- 30歳 介護福祉士 年収460万円
- 22歳 訪問入浴サービス 年収300万円
- 28歳 ケアマネージャー 年収500万円
- 39歳 生活相談員 年収480万円
- 35歳 施設管理責任者 年収550万円
- 28歳 看護師 年収500万円
正社員の場合、賞与が年に2回支給され、かつ、勤務年数が長い社員に対しては、勤続年数に応じた手当が、別途支給されています。ただし、基本給が低いため、賞与については、それほど、大きな額は見込めないと考えてください。
なお、ニチイ学館の場合、通所型・入所型施設よりも、訪問型のほうが、スタッフの月収が高く設定されているので、高収入を狙うのであれば、訪問介護サービスを選択するのがオススメです。
昇給については、年1回ありますが、額としては微々たるものとなっています。基本給については、大幅増は期待出来ないため、月収を増やすためには、資格を取得することで、手当額をアップするか、管理職に昇格するしかありません。
ただし、これも決して簡単なことではないので、何年間も収入が伸びず、結果として、同業他社に転職することを決断する社員が少なくないのが、現状です。
人事評価制度について
人事評価に関しては、ニチイ学館独自のキャリアアップ制度が設けられており、研修を受け試験に合格することで、step1からstep4までレベルが上がり、それに伴って給与もアップするという仕組みになっています。
上長の評価や面談などの評価ではないため、研修の際に自ら知識を身につけていく姿勢で努力すれば、その分が結果となり、給与にも反映されると言えます。
経験年数が長く、介護福祉士の資格を持っている場合は、社内研修を受けて、そのなかで能力を認められることで、リーダーやチーフに配置される場合もあります。若手が多いので、努力すれば早い段階で管理職のポジションに就くことも可能です。
ニチイ学館の就労環境について
ニチイ学館は、会社としてブランド力を持っているだけに、経営に統一感があり、業務システムもしっかりしているので、どの施設も運営の安定性が高いのですが、意思決定はトップダウン方式であり、運営の方向性を皆で決めていくという会社ではありません。
そのため、安心して働くことは出来るけど、自分から能動的に新しいことに挑戦するといったことは難しい会社です。
また、ニチイ学館は優れた研修制度を持つ会社なので、介護制度の概要から、具体的な現場での介護方法まで、介護に関する知識を深いレベルで学ぶことが出来ます。
ただし、現場では人手が不足しているため、未経験者であっても、手取り足取り教えてもらうということは難しく、研修や現場での先輩の働きを通して、自ら学んでいく姿勢が必須となります。そのため、周りからの指示がないと動けないという人だと、ニチイ学館で働くのは厳しいです。
ワークライフバランスや女性の働きやすさについて
ニチイ学館では、月8~9日の休日が保障されており、事前に申請しておけば、ほぼ希望通りに休みを取ることが可能です。また、会社として残業を抑制することに力をいれているため、終業時間になると、ほとんど残業せずに帰宅することが出来ます。
介護業界のなかでは珍しく、ニチイ学館は自分の時間を確保することが出来るので、プライベートを重視する人には、オススメの会社です。
女性の働きやすさについては、女性職員が数多く働いている会社なので、女性にとって働きやすい環境が整っています。子育て支援制度も充実しており、妊娠中における体調不良などでの休暇が認められていますし、産休、育休(産後1年後まで)を取得することが可能です。
また、子供が就学するまでは、時間外勤務・夜勤が免除されるようになっています。職場の理解もある会社なので、休みは取りやすく、多くの女性が仕事に復帰して、その後も継続して働いています。
また、子供が大きくなるまでは、正社員からパート勤務に切り替え、その後社員登用制度を利用して正社員に戻るという人も多いです。
ニチイ学館への転職はどう?
ここまでニチイ学館の就労環境について見てきましたが、給与については、それほど多くは望めないけど、働く環境は良好、研修制度が充実しているので、スキルアップの機会にも恵まれているという会社です。
恐らく、最大のネックとなるのが給与面で、他の大手よりも、やや低いという現状を受け入れられるのであれば、総合的に見れば、とても良い会社です。ただし、元々が、給与水準が低い業界ですから、少しでも多くの収入が見込めるところで働きたいというのも本音だと思います。
また、これは自分が置かれた状況によっても違ってくるとも言えます。経験が浅い人だと、スキルを磨くうえで、ニチイ学館はこれ以上無い会社です。(ニチイ学館で実力をつけて、より好条件の会社に転職するという選択肢もあります。)
また、結婚や出産を予定している人にとっては、ニチイ学館の育児支援制度は、かなり魅力的に感じると思います。
自分のキャリアプランや人生設計次第で、ニチイ学館の価値は大きく変わってくるので、このあたりは自分の価値観と照らし合わせながら、ジックリと考えてみてください。
また、その時には、介護業界の求人事情に精通している転職会社と話をしてみることをオススメします。彼らは転職のプロなので、あなたの置かれた状況を加味したうえで、ニチイ学館を選択すべきかどうか、客観的に判断してくれます。
他社の情報も押さえているので、仮にほかにもっと向いている会社があるということになれば、その会社の求人情報を紹介してもらうことも出来ます。
転職先が決まった時には、少しでも良い条件で入社出来るように、給与額などについて交渉してらうことも出来るなど、何かと便利な存在です。ぜひ、うまく活用してください。
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